PR

西新宿・東京都庁近辺のスマートポールを見てきた

 西新宿の東京都庁近辺は「TOKYO Data Highway」事業1により、5Gアンテナ基地局やWi-Fi・センサを備えたスマートポールが多数設置されています。各社のスマートポールそれぞれに特徴があるため、本記事では5G基地局の観点から紹介します。

東京電力パワーグリッド

令和2年度事業 変圧器活用型

 電力会社の路上変圧器を活用したタイプで都庁前と甲州街道前の2か所で確認されています。

 耐荷重は30kg×2個分で、都庁前の基地局にはdocomo向け富士通製n79無線機とRakuten向けAirspan製ミリ波無線機が設置されていました。

JTOWER

令和2年度事業 ポール型

 アンテナ設置に適したポール型です。都庁付近に2か所確認されています。脇の収納箱に各種設備(電源等)が格納されていると考えられます。耐荷重は20kg×4個分です。4事業者分のアンテナを設置できるため、機能に優れています。

 1枚目の写真の局にはSoftbank向けEricsson製ミリ波無線機とRakuten向けAirspan製ミリ波無線機が設置されていました。管理番号は4100023です。

 2枚目の局にはdocomo向け富士通製無線機が取り付けられていました。管理番号は4100024です。

令和3年度事業 ポール型

 東京都庁を中心に10基設置されています。

 上部膨らんだ部分に5G基地局が搭載されています。ポール型は2通信事業者以上搭載可能であることが要件になっています2。完全に隠蔽されているため、外観からはどの事業者設備が載っているか判別不能です。

令和3年度事業 サイネージ型

 東京都庁を中心に10基設置されています。

 ポール型同様に膨らんだ部分に5G基地局が搭載されていますが、こちらは1事業者のみです。

住友商事・日本電気

令和2年度事業 ポール型

 アンテナ設置に適したポール型です。都庁付近に2か所確認されています。ポールはNECの「スマート街路灯」を使用しており3、管理者が住友商事となっています。

 耐荷重は30kg×4個分です。写真のポールにはdocomo向け富士通無線機とau向けSamsung製ミリ波無線機が搭載されていました。

パナソニックシステムソリューションズ

令和2年度事業 ポール型

 東京都庁前に1基の設置が確認されています。

 特徴は4MIMO フィルムラップアンテナで日本電業工作の製品を用いていると推定されます。脇の収容箱に無線機が格納されており、au向けSamsung製3.7+4.0GHz帯対応無線機が確認できました。

シスコシステムズ

令和2年度事業 サイネージ型

 49インチのタッチ式サイネージを搭載した筐体で新宿中央公園の1か所で確認されています。

 耐荷重は30kg×2個分でサイネージ上部に5Gアンテナが設置されています。アンテナ隠蔽仕様のため詳細は不明です。

エムシードゥコー

令和2年度事業 サイネージ型

 85インチの大型サイネージを搭載した筐体で新宿NSビルバス停近くの1か所で確認されています。親会社は屋外広告最大手フランスのJCDecaux社のため海外の雰囲気を感じさせるデザインです。

 上部円筒に5Gアンテナと無線機が格納されています。耐荷重は50kgですが円筒内に納めないといけないため無線機に制約が大きいと思われます。

  1. https://www.digitalservice.metro.tokyo.lg.jp/business/tokyo-data-highway ↩︎
  2. https://www.digitalservice.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/digitalservice/smart_pole_r3_5 ↩︎
  3. https://jpn.nec.com/streetlight/index.html ↩︎

コメント

タイトルとURLをコピーしました